宗像・沖ノ島は4~9世紀の古代祭祀の変遷を示す遺産群で、宗像市の沖ノ島や宗像大社中津宮、福津市の新原・奴山古墳群など5件で構成しているパワースポットです。宗像市の沖合約60キロ、高速漁船で約1時間半。沖ノ島は周囲約4キロのほとんどが岩礁で、島全体が絶海にそそり立っています。
沖ノ島は島自体が信仰の対象となっています。
約500にわたって海外交渉の成就や航海の安全を祈る国家的祭祀が営まれ、現在に信仰が受け継がれています。
金製指輪や銅鏡など約8万点の出土品は全て国宝に指定され、海の正倉院とも呼ばれています。
古代祭祀の跡、東アジアにおける海を越えた交流が、ほぼ手付かずの状態で残されているのは世界的にもまれです。古代からの人の軌跡が目に見えるほどの価値があると学識者は評価しています。
沖ノ島は神宿る島(パワースポット)といわれ6世紀に仏教が伝わる以前から存在しています。自然崇拝という日本の信仰の原風景を今に伝える。現在の神社で行われる祭祀の原型ができたのは古墳時代とされ、人々は海や山、岩などに神々を見いだしており、その代表例が沖ノ島や奈良の三輪山です。
沖ノ島には4~9世紀の祭祀遺跡が残っており、大きな岩の上から岩陰、岩から離れた平地へと変化する家庭が一つの島で分かれます。地元の宗像一族の祭祀が、大和政権の勢力拡大に伴い国家的祭祀へと発展する様子もうかがえるとのこと。
こうした流れの中で、航海安全を願い、金製指輪や装飾馬具、ペルシャのガラス片など国際色豊かな宝物が約8万点も沖ノ島に持ち込まれているのが、海の正倉院と呼ばれる由縁となっています。
沖ノ島には許可なく上陸できません。
沖ノ島に上陸するには宗像大社沖津宮現地大祭への参加の申込みが必要です。上陸しても釣りや勝手な行動は許されません。
宗像大社 沖津宮現地大祭
- 開催日: 5月27日※毎年同日
- 場所・アクセス:福岡県宗像市大島~沖ノ島
- バス:鹿児島本線「東郷駅」北口より西鉄バス 「宗像大社」経由「神湊波止場」下車
- 車:九州自動車道「古賀インター」より約25分
【神湊港へのアクセス方法】
※大島への渡島・祭りへの参列は、宗像大社の許可が必要(要問い合わせ TEL 0940-62-1311)