775年に、鳥取県に住む弘誓坊明願というお坊さんが「生身のお地蔵さんを拝みたい」と願ったところ、下野国(栃木県)の岩船山に登れという夢のお告げがあったそうです。
そこへ行くと、山腹に庵があり、伊賀防と言うお坊さんが村人たちを助けていました。
明願は伊賀防に連れられ山に登り、光輝く生身のお地蔵さんを拝むことができましたが、翌年、同じ場所に行くと、庵はなく、ただ地蔵尊がたっているだけでした。
(不思議ですね~)
そこで明願は、岩船山にお寺を建てたのが、高勝寺です。
岩船山は、関東の高野山日本三地蔵の第一の霊場といわれています。
先住民族の間には、高い岩肌の出た山には霊魂が集まり、死ぬと霊はこの山へ昇るという宗教がありました。
岩船山は、死者の集まる所、霊魂の集まる所として民俗学的に非常に貴重な山です。
岩船山とは、山全体が一艘の船の形をしており、子供の霊を供養する所でもあるそうです。
また一説には、「位牌」が訛って、「岩船」となったとも言われています。
本尊は、子育・子授地蔵としても有名!
また、徳川三代将軍家光の側室・お楽の方は、この岩船地蔵を信仰したため、そのご利益で子宝に恵まれ生まれたのが、四代将軍家綱です。
(本当に子宝にご利益があってすごい)
女相を表す奥の院の地蔵と、男相を表す山上の地蔵の両方を拝んで護摩祈願すると子宝に恵まれるとされています。
アクセス
■住所:栃木県下都賀郡岩舟町静3
■電話:0282-55-2014 参拝自由
■HP:http//www.geocities.jp/iwahune_town/public_html/iwahune-san/koushouji.html
■交通:JR両毛線「岩舟駅」より徒歩16分