盆栽の世界にも特有の”符牒(ふちょう)のような言葉があります。理解を深めるために、これだけは知っておいてほしい盆栽の専門用語を紹介します。
この記事の目次
- 1 盆栽を楽しむ専門用語
- 1.1 【頭(あたま)】
- 1.2 【石付き(いしづき)】
- 1.3 【一の枝(いちのえだ)】
- 1.4 【忌み枝(いみえだ)】
- 1.5 【上根(うわね)】
- 1.6 【枝を抜く(えだをぬく)】
- 1.7 【追い込む(おいこむ)】
- 1.8 【改作(かいさく)】
- 1.9 【飾り(かざり)】
- 1.10 【株立ち(かぶだち)】
- 1.11 【皮性(かわしょう)】
- 1.12 【寒樹(かんじゅ)】
- 1.13 【鑑賞鉢(かんしょうばち)】
- 1.14 【完成樹(かんせいじゅ)】
- 1.15 【曲を付ける(きょくをつける)】
- 1.16 【草もの(くさもの)】
- 1.17 【懸崖(けんがい)】
- 1.18 【こけ順(こけじゅん)】
- 1.19 【座(ざ)】
- 1.20 【作(さく)】
- 1.21 【地板(じいた)】
- 1.22 【時代(じだい)】
- 1.23 【仕立て鉢(したてばち)】
- 1.24 【締める(しめる)】
- 1.25 【斜幹(しゃかん)】
- 1.26 【舎利・神(しゃり・じん) 傷ついたり折れたりして幹の木質部がさらされ、白骨化した部分。一般的に幹が枯れたものを神といいます。盆栽家はしばしば生きた幹に彫刻を施して舎利や神をこしらえています。 【樹格(じゅかく)】
- 1.27 【主木(主木)】
- 1.28 【松柏(しょうはく)】
- 1.29 【正面(しょうめん)】
- 1.30 【卓(しょく)】
- 1.31 【双幹(そうかん)】
- 1.32 【雑木(ぞうき)】
- 1.33 【添え(そえ)】
- 1.34 【素材(そざい)】
- 1.35 【立ち上がり(たちあがり)】
- 1.36 【直幹(ちょっかん)】
- 1.37 【泥物(でいもの)】
- 1.38 【添配(てんぱい)】
- 1.39 【徒長枝(とちょうし)】
- 1.40 【肉巻き(にくまき)】
- 1.41 【根上がり(ねあがり)】
- 1.42 【根洗い(ねあらい)】
- 1.43 【根連なり(ねつらなり)】
- 1.44 【根伏せ(ねぶせ)】
- 1.45 【葉刈り(はがり)】
- 1.46 【鋏つくり(はさみつくり)】
- 1.47 【葉性(はしょう)】
- 1.48 【鉢上げ(はちあげ)】
- 1.49 【鉢合わせ(はちあわせ)】
- 1.50 【花もの(はなもの)】
- 1.51 【葉水(はみず)】
- 1.52 【葉もの(はもの)】
- 1.53 【針金かけ(はりがねかけ)】
- 1.54 【吹き流し(ふきながし)】
- 1.55 【文人木(ぶんじんき)】
- 1.56 【箒立ち(ほうきたち)】
- 1.57 【丸幹(まるかん)】
- 1.58 【水吸い(みずすい)】
- 1.59 【実もの(みもの)】
- 1.60 【室(むろ)】
- 1.61 【芽摘み(めつみ)】
- 1.62 【持ち崩す(もちくずす)】
- 1.63 【持ち込み(もちこみ)】
- 1.64 【模様木(もようぎ)】
- 1.65 【役枝(やくえだ)】
- 1.66 【八つ房性(やつぶさしょう)】
- 1.67 【山採り(やまとり)】
- 1.68 【寄せ植え(よせうえ)】
盆栽を楽しむ専門用語
【頭(あたま)】
樹の頭頂部。樹冠部ともいう。
【石付き(いしづき)】
盆栽樹形の一種。鉢の代わりに味のある石に黒い粘土状のケト土などを用いて樹を飢えつけたりして樹と石を一体化させたもの。
【一の枝(いちのえだ)】
根元にもっとも近い一番下の枝。
【忌み枝(いみえだ)】
美貌をそこねる枝。鑑賞に適さない枝のこと」
【上根(うわね)】
鉢土の表面近くにある横に張った根のこと。盆栽は上根を美しく張らせるのがポイント。
【枝を抜く(えだをぬく)】
枝をつけ根から切り取ること。盆栽界では「切る」を嫌って「抜く」という言い方をします。
【追い込む(おいこむ)】
伸びすぎて樹形のバランスを崩している枝を、幹近くの芽の先まで切り戻すこと。
【改作(かいさく)】
盆栽樹形を大きく変えること。
【飾り(かざり)】
卓や添配、掛け軸などを用いて鑑賞に適した状態の盆栽を室内に飾ること。棚飾り、席飾りなど。
【株立ち(かぶだち)】
ひとつの株の根元からたくさんの幹が立っている樹形。主幹となる太くて高い幹と、主幹よりも小さく、高さや太さの異なる数本の幹で構成されています。
【皮性(かわしょう)】
幹肌の性質のこと。
【寒樹(かんじゅ)】
落葉樹の葉がすべて落ち、幹と枝だけになった姿のこと。
【鑑賞鉢(かんしょうばち)】
樹の魅力を増す鑑賞に適した上質な鉢のこと。本鉢、または化粧鉢ともいいいます。
【完成樹(かんせいじゅ)】
観賞するのにふさわしい状態になった盆樹のこと。
【曲を付ける(きょくをつける)】
幹や枝を銅線などを使って曲げること。模様付けともいう。
【草もの(くさもの)】
山野草や高山植物、あるいは多肉植物などを盆栽にしたもの。主木を引き立てる「添え」としても多用される。
【懸崖(けんがい)】
断崖に根を張り、風雪に幹や枝を押し曲げられながら懸命に生きる樹の姿を模した樹形。枝先が鉢よりも下にあれば「懸崖」、鉢底より上にあれば「半懸崖」といいます。
【こけ順(こけじゅん)】
幹の根元から先端にかけて次第に細くなっていく様子。これを上手につけることにより、自然の樹木らしさや大木感が生まれる・
【座(ざ)】
樹の根が癒着しながら四方に広がっている様子。
【作(さく)】
盆栽の仕上がり具合のこと。「育成する時間」の意味もあり、「この機はひと作(1年)したら見られるようになるよ」などという。
【地板(じいた)】
盆栽を飾る際に用いる木製の敷物。
【時代(じだい)】
古さ、、または古色感。古い北使いこまれた鉢などに対して「時代がのっている」という。盆栽の消化のポイントのひとつ。
【仕立て鉢(したてばち)】
観賞用ではなく、樹をつくる段階で用いる鉢のこと。樹の生長をうながすため、通気性がよい大きめの鉢が使われる。
【締める(しめる)】
伸びすぎた枝などを短く切り戻して、全体を小さく整えること。
【斜幹(しゃかん)】
海岸や山の斜面といった不安定な場所で、強風にあおられて斜めに伸びている樹の姿を模した樹形。