歌舞伎の演目:雪暮夜入谷畦道(ゆきのゆうべいりあぜみち)のあらすじ

雪暮夜入谷畦道

雪暮夜入谷畦道(ゆきのゆうべいりあぜみち)
直侍は悪事の末追い詰められ、江戸を逃れる前に恋人三千歳に別れを告げようと、入谷の雪道を辿ります。
立ち寄った入谷の蕎麦屋で直侍は、按摩の丈賀に手紙を託します。
直侍、彼を追う二人の捕手、丈賀、蕎麦屋夫
凍てつく雪と温かい蕎麦。

つかの間の逢瀬が永遠の別れとなるこの場面は、河竹黙阿弥の「天衣紛上野初花」の六幕目、直侍(なおざむらい)と三千歳(みちとせ)の情話の部分を独立させ、それにふさわしい表記の外題が明治43年(1910)4月歌舞伎座上演の時につけられたといいます。

幕末の江戸の生活をたくみに描き出した黙阿弥の世話物の傑作です。

【あらすじ】

婦それぞれの人物をそれらしく見せる工夫もみどころで、幕末の江戸風物詩としてもお楽しみいただけます。畦道を歩き蕎麦屋に入るまでと出てからの足捌きの違いにご注目、雪が降り積もる中を歩く姿にも工夫があります。

ちなみに、この蕎麦屋で直侍が食べる蕎麦は本物で、演じる俳優さんが蕎麦屋を指定されることもあるそうです。

吉原大口屋の寮での三千歳と直侍の逢瀬は清元の名曲「忍逢春雪解」の旋律で展開して行きます。男は犯罪者で追われる身、女は遊女であり病に伏している。

女は男と一緒に逃げることなど出来ないと知りつつも、連れていってくれとせがみます。
どうすることもできない悲しい恋。情緒ある清元に乗せて、濃艶にくり広げられる二人のはかない名場面です。

上演時間は1時間10分

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